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平成17年度税制改正法案は3月30日、参議院本会議で可決され成立しました。これに伴い、改正に関連する政令や省令が公布されました。個人所得課税の見直しや金融証券税制及び中小企業支援制度として影響を与えると考えられる項目について、その概要を説明します。


個人所得課税の見直し

平成11年以降、景気対策のための臨時異例の措置として継続されてきた定率減税が2分の1に縮減され、定率減税導入時(平成11年度税制改正で、当時の「著しく停滞した経済活動の回復に資する」ために、個人所得課税の抜本的見直しまでの間の特例措置として導入され、以後継続されてきたもの)と比較した経済状況の改善を踏まえ、平成18年度税制改正において国・地方を通ずる個人所得課税の抜本的見直し(所得税から個人住民税への本格的な税源移譲)が必要となることを展望しつつ、改正されました。

金融証券税制

特定口座で管理されていた株式の無価値化による損失を譲渡損失とみなす特例が創設され、特定口座で管理されていた株式について、発行会社の清算結了等による無価値化損失が生じた場合には、一定の要件の下で、これを株式等の譲渡損失とみなす特例が創設されました。今後実施が予定されている株券のペーパーレス化も考慮し、投資家の利便性を高めるはずです。平成16年末まで行われていたタンス株の特定口座(個人投資家の上場株式等の譲渡益に関して、確定申告の手続を簡素化できるようにとの配慮から生まれた制度です。特定口座のうち、源泉徴収口座を利用すると確定申告をせずに納税を完了することが可能になります。特定口座は1つの証券会社につき1口座のみ開設できることになっています)の受け入れは平成17年4月から新たな制度として実施されます。

中小企業支援税制

中小企業の基盤強化を後押しする目的で中小企業における経営革新・創業支援をするための税制上の措置が講じられました。
中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律の制定に伴い、中小企業が同法の経営革新計画に従って機械装置を取得して事業の用に供した場合には、取得価額の30%の特別償却又は7%の税額控除(リース資産についても7%の税額控除)の措置が講じられました。

また、エンジェル税制(経済活性化の担い手たるベンチャー企業への個人投資家による投資を促進するために、さまざまな税制上の優遇措置が講じられており、それらをまとめてエンジェル税制と呼んでいます)の「2分の1課税の特例」の適用期限が延長されました。譲渡の日において3年超保有していた特定株式を、上場後3年以内又は上場前のM&A等により譲渡したときは、その譲渡益(税負担)を2分の1に軽減する特例が2年延長されました。この改正はベンチャー企業への投資を促進する目的とみられます。

外国子会社合算税制等の見直し

グローバルな経済活動を促進することを目的として外国子会社合算税制について国際的な企業活動の実態に一層対応したものとする改正が行われました。

非居住者・外国法人が保有する国債の非課税特例を受けるための手続きが簡素化されました。
非居住者・外国法人に対する株式の譲渡益課税の適正化等が行われ、非居住者・外国法人に対して国内不動産との権衡を図る観点から不動産化体株式の譲渡益課税が導入されました。
また、国内源泉所得として課税されている事業譲渡類似株式の譲渡益について組合を通じて譲渡益を得る場合の課税の要件の整備が行われました。
さらに、非居住者・外国法人が民法組合等を通じて国内で行う事業から生ずる収益について、課税を確保するための源泉徴収制度が導入されました。

この見直しはグローバル化する経済活動に対応して、課税の適正化を行うものです。

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