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東京・港区 青山綜合会計事務所
統括代表パートナー 公認会計士 税理士
松澤 和浩氏

明治大学商学部卒。1990年監査法人トーマツに入所し、監査業務、株式公開支援業務を担当。1999年創業メンバーとして青山綜合会計事務所を設立。ストラクチャードファイナンス分野で金融債権・不動産・事業証券化などを扱うSPC管理案件に従事する。その他投資委員会メンバーや投資家を代弁する種類株主派遣役員を歴任。2008年より代表パートナーを務める。現在は主にストラクチャードファイナンス等の国内業務全般統轄を担当。
【主な著書・寄稿】 図解でわかる部門の仕事 改訂版 経理部(共著/2004年1月 日本能率協会マネジメントセンター) 旬刊経理情報2005年7月20日号/No.1089 不動産証券化の近時の潮流と会計・税務上の論点(中央経済社)

税理士の仕事に興味を持ち、会計業界へ

1matsuzawa-thumb-150xauto-79 私が会計士の資格を目指し始めたきっかけの一つには、父の友人の税理士さんの影響がありました。最初は税理士という職業は、税金に携わる仕事としかわかりませんでしたが、小さい頃からその税理士の方と会う機会が多くあり、いつしかその仕事に興味を持つようになりました。さらにその方とお話をする中で、税理士として大変豊富な知識と人脈を持って、税金だけでなくビジネス的な側面からも経営者を指導されているお話を聞き、「自分もこんなダイナミックな仕事がしたいな」と感じるようになりました。
 その後、大学に入学後は経理研究会に所属しました。その時の仲間にも影響を受けてさらに会計に興味を持つようになり、公認会計士の資格を目指すようになりました。勉強仲間にも恵まれ、切磋琢磨できた甲斐もあって会計士試験には2回目で合格でき、その時にご縁のあった監査法人トーマツのトータルサービス部に入所しました。

 トータルサービス部は上場準備(IPO)を目指す企業のクライアントが多く、お客様の業界業種も多種多様なことから、本当に多くの会社や経営者と触れることが出来ました。その経験は何事にも代えがたく、現在の自分のベースとなっています。厳しい監査基準とタイトなスケジュールの中でどのようにお客様を上場まで監査し、サポートしていくかという仕事は当時の私にとっては面白く、また遣り甲斐のある仕事でした。そんな中、同じ法人で弊社の代表パートナーの横山や粟国と出会い、少しずつ一緒に仕事がしたい、何かやりたいという気運が高まってきまして、3人で一念発起して事務所を立ち上げようということになったのです。それが青山綜合会計事務所の誕生の瞬間でした。

開業、そして証券化特化型の会計ファームへ

aoyamaiogo-thumb-150xauto-85 実は当法人を設立した当初は、事業の中核は固まっていませんでした。
 一般事業会社を扱う普通の会計税務サービスで進むことも考えていたのですが、後発組として業界で生き残っていくためには、従来の会計事務所のサービスを真似するだけでは難しいと思っていました。ですから、何か自分たちで専門分野を深く掘り下げて、それを価値あるサービスとして提供できないか本気で考え続けました。そうした際に着目したのが現在も当法人の柱となっている、証券化税務サービスの分野だったのです。当時は金融分野の証券化税務が最先端の分野であり、それに特化することで自分たちの色を出そうと考えたのです。
 最初は前例の少ない分野でしたので自分達の知識・クオリティを高めることだけで精一杯でした。金融機関の方とミーティングをしても分からない言葉も多いのですが、周りからは会計分野のプロとみられているので、それに応えるため分からない言葉を調べる毎日が続きました。必死で自分達のスキルを高めることに全力を注いで各局面を乗り越えた覚えがあります。そんなことを続けているうちに、徐々にその分野の仕事の仕組み・流れなどが理解でき、仕事としても上手く回り始めました。

 急拡大出来たのには、恵まれた時代背景もありますが、何よりも未開拓の分野に注目して、あえて特化することで自分たちの存在が浮き立ち、それによって専門性を高めることが出来たからだと思います。それが徐々に自分たちの看板やブランドになり、事務所が育っていきました。最初は知名度も看板さえもなかった自分達が、少しずつ認められていく過程は楽しかったですし、素晴らしい経験でした。今は紹介案件が多く、ありがたいことに事業も堅調です。
 とはいえリーマンショックのような出来事を経て、一つの分野に特化することのリスクも感じましたので、今後は「中小企業向けのサービス」と「海外進出サービス」などの分野を育てて、サービスの多角化も検討していきたいと考えています。また、専門性だけでなくお客様へのホスピタリティの面でも質を追求して行きたいと思います。会計業界のリッツカールトンとまでは言いませんが、そういったレベルを意識出来るような事務所を目指したいと考えています。

SPC業務の魅力

3matsuzawa-thumb-150xauto-80 SPC業務に関して、専門的にしっかりと理解されている方は少ないと思いますが、本当は私たちの生活に密着していて、知れば知るほど面白い分野だということをお伝えしたいですね。都心の大きなオフィスビルは必ずと言ってよい程、証券化スキームに組み込まれていますし、証券化されたビルから生み出される利益が多くの投資家に分配されています。私共が取り扱っているのはそういった資産運用の分野であり、一般的な会計事務所で働かれている方々が携わる業務とは異なると思います。

 一部の方から「SPCの業務は単調で面白みに欠ける」というお話をお聞きしたこともありますが、確かに記帳業務だけを行っていてはSPC業務の面白さは感じることは出来ないと思います。しかし、SPCのスキームを理解し、証券化に関わる様々なプロフェッショナルの方々と一緒に案件を進めることができると、面白さは一気に広がります。また、証券化のスキームを理解し、判断ができる人材は市場にも少ないので、会計分野のキャリアとしても十分に業界に通じるスキルと言えるでしょう。
 私達は日々投資家の方、金融機関、アセットマネージャー、弁護士、司法書士などと仕事をしています。そういった各方面のプロフェッショナル達と対等に仕事をするには専門知識も必要ですし、それに加え人間力、いわゆる交渉力やバランス感覚なども必要になります。そういったメンバーと同じ方向を向いて一緒の案件を仕上げていくと、知らず知らずのうちにビジネスセンスが磨かれますし、何より多くのメンバーと一緒に案件を完了させた時の達成感は何物にも代えがたく、そんな感動を味わえるのもSPC業務の魅力です。

 今は昔のように簡単にお金は増えない時代ですから、企業も個人も大変です。しかし、日本の将来を考えた時に資産は増やさなければいけないし、不景気だからこそ更に投資活動が必要不可欠になると思うのです。そうしなければ国として年金も払えなくなりますし、企業も企業年金を支払い続けることが難しくなります。そうなれば、人々の満足も減ってしまうでしょう。我々はそういった意味では、日本の資産を増やす仕事をしているのだと思います。資産を運用して投資家に分配する、それがもっと細かい個人に配当される、ビルのオーナーも金融機関も専門家も関わった皆が利益を受ける、それは非常に前向きな仕事だと思いませんか。そういった意味では、私どもは日本の資産を増やすことを使命とし、総合金融サービスプロバイダーとしての責務を全うしなければと思うのです。

カイケイ・ファンをご覧の皆様へ一言

 どの業界の企業も、どの規模の企業も、基本的には「人・物・金・情報」を中心に動いています。その中のお金の部分に関わる「会計」という分野は、いつの時代も変わらない部分ですし、自分の生活設計においても知っていると便利ですので、会計という分野は目指して損は無い分野だと思います。
 しかし、インターネットが普及した現在では、会計のプロにもネットで得られない見識や価値の提供が求められるようになっています。また、今では会計事務所が行っている記帳などの作業は、近い将来、IT化や海外へのアウトソースの波に押され価値が薄れていく可能性もあると思います。そのため、ただ会計の単純作業ができるだけの作業員のままでは、これからの会計業界で生き残っていくのは容易なことではありません。会計業界を目指すのであれば、自身の強みとなる専門性を磨きながら、価値あるサービスを提供できる会計人を目指すべきなのです。
 サイトをご覧の皆様には、これからの会計業界で価値のある人材とは何かを考え、それを目指す努力を続けてほしいと思います。

(2012年2月17日掲載)

青山綜合会計事務所

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