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【コラム】 「5月病」をやっつけろ

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ゴールデンウィークが終わった。
受験生はもちろん、現役の会計士の方は大型連休の行楽には無縁だという方も多いだろうが、税理士事務所は割合、まとまって連休を取れるそうなのでゆっくり過ごされた方もいるだろう。今年の一般的な過ごし方は「安・近・短」志向で海外旅行よりは国内旅行にシフトする傾向だったようだ。谷間のせいで9連休を取りづらい日程であったことやアベノミクスによる円安、あるいは中国・韓国との関係悪化も海外を敬遠する動きにつながったので、温泉や観光地、あるいは30周年を迎えたディズニーランドに繰り出した若手税理士もいるのではないだろうか。

連休明けは仕事のペースを取り戻すのがなかなか大変だ。そこで、毎年話題になるのが「5月病」。新入社員を中心に連休明けの5月頃から仕事に無気力、酷い場合は出社拒否になるなどの症状を表した言葉として知られる。その歴史は意外に古い。1950年代末ごろ、精神保健学会の関係者の間で問題視され始めたらしい。当時は高度成長期に入り始めた頃だ。日本経済が拡大し、サラリーマン的な雇用形態が普及する過程で生み出された“社会病”だったのかもしれない。

会計士の方は「俺は連休中も監査業務で忙しかったから知ったことか」と言われるかもしれないが、独立して経営コンサルティングも手掛けるつもりなら人事管理の面から指導する必要もあるので、「5月病」の対策は知っておいても損はない。実際、「会計士」「5月病」で検索をかけてみると、やはり経営者に対して問題提起や対策を促すブログが散見される。それに一個人としても考える上で意義がある。業務上のストレスから一時的に開放されてから再び最前線に戻る精神的労力の大変さは、会計士の世界も変わりはない。

さて専門家の知見では、「5月病」そのものは精神医学上の「適応障害」によるものだそうだ。うつ病よりは軽度とはいえ、環境の変化で心身にマイナスの症状が出る。産業医の廣部一彦さんによると(2010年4月9日、日本経済新聞)、対策としては①「悩みを聞いてもらえる人を見つけ、ストレス耐性をつけること」②「社会人生活は学生生活の延長線上ではないと自覚すること」③「健康を保つこと」――の3点を心掛けたいという。あなたがすでに社会人になって数年経つなら②は当てはまらないが、③については油断はしていないだろうか?お休み続きだからといって、夜更かしして昼過ぎに起床する「夜型」の生活に陥ると、連休明けにペースを戻していく上でかえって精神的にストレスをかける。

また、お酒が好きな人は深酒に要注意。栄養士の笠井奈津子さんは「鬱々とした気持ちをアルコールで紛らわせるのは逆効果」(2013年4月15日、ダイヤモンドオンライン)と警鐘を鳴らす。「シメノドラッグ」を運営する示野薬局(本社・金沢市)はホームページに「5月病」対策で抗ストレス作用の「パンテノン酸」や、神経の働きを正常に保つ「ビタミンB6」などのビタミン接種を奨励。それらの栄養素が入った食品として鶏レバーやかつお、バナナなどを挙げている。自炊できる人はクックパッドの5月病対策レシピも探してみるといいだろう。

生活時間や食事などのセルフマネジメントを休み中でも忘れないことが「5月病」防止の第一歩だ。

(記事提供/株式会社エスタイル)

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