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【コラム】大学生の取り込みを図る、BIG4監査法人のCSR

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近年、公認会計士不足が深刻化しています。難関試験をパスしたにもかかわらず、リーマンショック以降、リストラにより会計士の人数が絞られ、試験に合格しても仕事がないのでは大変な試験に臨む意味もないとのことで、公認会計士試験の受験者も減少し、現在に至っています。

大手監査法人(BIG4監査法人)は、学生たちに会計士という職業に少しでも興味を持ってもらえるよう、積極的にCSR活動を行っています。ここでは、そのBIG4監査法人のキャリア大学での取り組みについてご紹介します。

キャリア大学とは

「キャリア大学」は、特定非営利活動法人キャリアクルーズがキャリア教育を通して、大学生に将来について考える機会を与え、その後のキャリア形成をサポートすることを目的として2013年4月に開校しました。キャリア大学は、学校教育法上で認められた正規の大学ではありませんが、企業・官公庁・国際機関・NPO・NGOといった企業や団体の職員が講師となり、オフィスを教室にして授業を行います。

授業は、ワークショップやそこで働く社員の方々との交流を組み込んだ参加型・体験型授業方式で、サマークラスとして、大学生向けに夏休みに1日開催しています。サマークラスは大学1・2年生が対象ですが、通期の英語・ITスクールは、社会人も含めた、すべての人が対象となっています。キャリア大学の講座は、一部のスクール・特別講座を除き、原則無料です。

キャリア大学におけるBIG4監査法人のCSR

・KPMG 有限責任あずさ監査法人
会計・アカウンティングファームという入口から、どのようなキャリアパスが描けるのか考える場を提供します。会計士はどんな職業なのか、アカウンティングファームがどのような仕事を行っているかを説明し、オフィスツアーも実施しながらプロフェッショナルが働く現場を見てもらいます。また、グループごとにビジネスゲームに参加し他のグループと競いあうことを通じて、会計テクニックを学んでもらうというプログラムを提供しています。

・有限責任監査法人トーマツ
講義やケーススタディ、会計士本人たちとの対話を通じて、グローバル共通言語である「会計」を駆使するプロフェッショナルとして働くことの意義、会計士/監査法人は、経済社会においてどのような役割を果たしているかを伝えます。 クラスでは、会計監査以外にも、会計士/監査法人はクライアントの問題解決に向けた様々な業務を実施していることを知ってもらうために、学生はトーマツが取組む「Dream School」を体験し、会計士にとって必要な問題解決力を身につけます。

・新日本有限責任監査法人
企業のライフサイクルに注目し、創業から株式上場、さらにはM&Aによる規模の拡大や海外展開など、企業が成長・発展していく過程をシミュレーション形式で辿りながら、あらゆるステージで活躍する「グローバル・アカウンティング・ファーム」の仕事内容とその魅力、そしてやりがいを、現場のプロフェッショナルによるワークショップを通じて学びます。

・あらた監査法人
ワークショップを通じ、会計士の業務内容、やりがいについて学ぶ機会を提供します。監査を学ぶグループワークでは、あるクライアントに関して情報収集をもとに、財務分析/リスク分析を行い、グループワークでのディスカッションを通じて、会計監査業務の一部を体験します。

授業を受けた学生の反応

これらのクラスを受講した大学生からは、「公認会計士の存在を身近に感じることができた」、「多くの社員から多岐に渡る話を伺え、一日で自分の価値観が大幅に変わり、成長できた」、「自分の将来のキャリアに新たな選択肢を増やすいい機会だった」と好評でした。

若いうちに自身のキャリアについて考える機会を与えてくれるキャリア大学の授業から、これまで下火になっていた公認会計士の受験者数が元に戻り、これからの日本経済を支える会計士たちが活躍できる場が増えることを期待したいと思います。

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