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相続税の対象拡大で「遺贈」を考える人が増加【コラム】

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2017年4月26日掲載

相続税の対象拡大で「遺贈」を考える人が増加【コラム】 

2015年に相続税の基礎控除額が引き下げられましたが、 2016年12 月の国税局によると、この影響で 2015 年に死亡した人の内、遺族などに相続税の納税義務が生じた割合は現行の課税方式になってから最も高い約8%となったそうです。
相続税というと、今までは「資産を多く持っている人だけが支払うもの」というイメージがありましたが、決してそうではなくなったことが分かります。

また、2016年に国境なき医師団日本が発表した、「終活と遺贈に関する意識調査2016」(回答者1000 名、15〜69歳の男女対象)では、遺贈に前向きな人の割合が年々高まっているとしています。
公認会計士、税理士として、これからの相続税対策はどのように進めていくのが良いのでしょうか。

変化が求められる相続税対策。タワーマンションで節税するのは大丈夫?

節税する目的でタワーマンションの購入を検討している人にとって、昨年末に話題となったタワーマンションに課せられる固定資産税見直しの影響は大きく、お客様から問い合わせやアドバイスを求められるケースが増えたという方も多いのではないでしょうか。

今回の見直し案では、2017年の4月1日以降に売り出される新築物件であり、なおかつ60m以上の高さをもつタワーマンションが対象となっています。ちなみに、60m以上の高さを階数に換算すると、おおむね20階建て以上ということになります。
従来のタワーマンションに課せられていた固定資産税は床面積に応じて決まっていたため、床面積が変わらなければどの階でも同じ金額の固定資産税でした。
しかし今後は、マンションの中間の階を基準として、基準の階から1階高くなるごとに0.26%の増税、逆に基準の階から1階低くなるごとに0.26%の減税になるという条件が加えられるようです。
このようなことから、今後はタワーマンションの最上階人気は下火になり、低層階に人気が出る可能性もあります。また、節税のためにタワーマンションを購入し、相続後すぐに売却をすると租税回避行為に当たるとして税務署から拒否されることもあるようなので、注意が必要です。

老後は独り身になってしまうと考えている人が急増

2月1日の毎日新聞によると、税金対策を目的とした養子縁組は有効かどうかという裁判があり、最高裁で有効だという判決が出ました。節税対策のために孫を養子にする方もいるようですが、最近では、相続人が誰もいない「相続人不存在」の人をはじめ、お世話をしてくれた一人の親族に住んでいる土地を与えたい、孫に遺産を託したい、困っている人のために遺産を役立てたいなど、多様な要望が増加していることから、「遺贈」が注目されています。

遺贈とは、遺言に記すことによって自分の財産の全て、もしくはその一部を特定の人物や団体に譲り渡すことです。遺産を寄付や寄贈するのも遺贈にあたります。相続税がかからないと思っている一般の方もいるので、節税対策にはならないことも含めて相談を受けた際には細かな説明が必要です。

上記で紹介した、国境なき医師団日本の意識調査2016の中には、「自分が老後に身寄りのない状態(おひとりさま)になってしまうと、どの程度感じるか?」という質問があり、「きっとなってしまうと思う」が24.8%、「どちらかといえばなってしまうと思う」が35.5%で、計60.3%の人が老後の独り身を感じています。
これからは財産の分割や相続税の節税対策だけでなく、独り身で財産がある方からの相談が増える可能性もあるので、遺贈に関しても知識を増やしておくべきだと言えるでしょう。

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(記事提供/株式会社エスタイル)

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