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【コラム】制裁課税額がついに24億円! 使途秘匿金課税制度と認定のポイント

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2016年3月3日掲載

 【コラム】制裁課税額がついに24億円!使途秘匿金制度と認定のポイント

東京国税局は今年1月、税務調査にて、大手ゼネコン「竹中工務店(本社:大阪市中央区)」の子会社で土木大手の「竹中土木(本社:東京都江東区)」に、2013年12月期までの2年間で1億数千万円の所得隠しがあったことが指摘されました。

複数の工事で、外注費としての実態が不明な支出があったほか、同社が支出先や支払理由を明らかにしなかったため、東京国税局は「使途秘匿金」と認定し、竹中土木に約5,000万円の制裁課税をしたとされています。

使途秘匿金課税制度の経緯

使途秘匿金とは、法人が行った金銭の支出のうち、相当の支払理由がなく、支払先の相手方の氏名・住所・支払事由といった詳細を帳簿書類に記載していないものをいいます。使途秘匿金課税制度は、ゼネコン各社から中央政界や地方政界に多額の賄賂が贈られていた、いわゆる「ゼネコン汚職事件(1993〜94年)」を機に導入されました。

導入後、課税額は年々減少傾向にありましたが、2015年に日本経済新聞が国税当局に情報公開請求し、入手・分析した資料によれば、2014年6月までの1年間は1,054社が「使途秘匿金」として総額60億円を申告、制裁課税額は約24億円にのぼりました。法人数については、前年(1,040社)を初めて上回りました。

業種別の課税額では、土木を含む建設業が約11億円と、ほぼ半分を占め、業界の裏金体質がいまだに改善されていないことがうかがえます。

使途不明金との違いと使途秘匿金認定のポイント

使途秘匿金は、よく使途不明金と混同されがちですが、二つの違いを表にまとめると、以下のようになります。

【コラム】制裁課税額がついに24億円! 使途秘匿金課税制度と認定のポイント

 使途不明金は、支出目的が説明できないものや明確にならないものをさし、例として、領収書がもらえないリベートや謝礼などがあります。これに比べ、使途秘匿金は、支出額以外の記録を一切残さないものをさすので、使途不明金に比べると違法性が高くなります。

使途秘匿金認定のポイントは、
1. 金銭または資産などの支出であること
2. 支払先の詳細(氏名・住所など)の帳簿書類への記載がないこと
3. 支払先を記載していないことに相当の理由がないこと
4. 支払いの対価がないこと

です。3.については、記載内容が実務上把握できない場合として、たとえば、小口の仕入れや金品の贈与などがありますが、実務上把握できるにもかかわらず、相手先に迷惑がかかるなどの理由で詳細を記載しないのは、「相当の理由がない」に該当しないとされています。

使途秘匿金制裁課税は、会社の利益を減少させ、株主の不利益になる可能性をもたらすだけでなく、会計監査において監査人が秘匿金の詳細を把握できないと、監査意見にも影響を及ぼす場合があります。安易な経理処理のせいで、税務調査などで痛い目に合い、信用問題に発展しないよう、企業には適正処理への努力が求められます。

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