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【コラム】 朝ドラとマックで考える「資産稼働率」

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10月から、NHKの朝の連続テレビ小説の新作「純と愛」が始まった。初回視聴率は19.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。朝ドラとしては9年ぶりに平均視聴率が20%を超えた、前作「梅ちゃん先生」の初回を上回る順調な滑り出しだ。初週は、宮古島出身のヒロイン狩野純が、大阪の一流ホテル「オオサキプラザホテル」に就職。悪戦苦闘しながら、ホテルの仕事に取り組んでいく生き様を描いていく成長物語のようだ。

脚本は、あの「家政婦のミタ」の遊川和彦さん。主人公が周囲と摩擦を引き起こし、毎朝がハラハラドキドキの展開だ。ヒロインの純は、マニュアルやルールに縛られた就職先のサービスのあり方を巡り、上司や先輩と入社早々激突する。ある晩、夜間受付の研修でコーヒーのルームサービス(RS)を注文された純。しかし時刻は午前0時を5分過ぎていた。ホテルでは経費節減のために未明のRSを廃止していたが、純は「たった5分くらい」と思ってコーヒーを部屋に運ぶ。宿泊客には「コーヒーを飲まないと眠れなくて」と感謝されるも、上司からは「例外を作ってはいけない」と叱られ、純は「お客さんに喜ばれているのに」と反発する……。こんな展開が毎日続いている。

さて、会計士や税理士の仕事では、本業の会計や税務処理に加え、経営改善のコンサルティングを請け負うことも少なくない。「純と愛」では第2週現在、ホテルの財務状況は明らかになっていないが、未明のRSを廃止した経緯からすると経営状態が楽ではないことはうかがえる。

RSを巡るシーンは、サービスの顧客満足(CS)と経営効率のバランスを取る難しさを示している。あなたが「オオサキプラザホテル」の経営アドバイスを担当する会計士や税理士だったとしよう。社長は舘ひろしさん演じるダンディなおじ様だが、ひるんではいけない。あなたならどのようなコンサルティングをするだろうか?CSを追求すれば、コストがかかるし、経営効率を優先すればCSが低下しかねない。その一方で、すでにある経営資産をフル稼働させて売上高を伸ばすという「資産稼働率向上」の考え方もある。現実の世界では、マクドナルドが24時間営業の店舗を拡大した。原田泳幸・日本マクドナルドHD社長は社内の反対を押し切って敢行したが、「ライフスタイルの多様化などを根拠に成功させる自信はあった」と振り返る(2012年10月2日・日本経済新聞「経営塾」)。

もしあなたが帳簿の数字だけを見て効率化すべきと判断すれば、オオサキプラザホテルのRSは従来通り午前0時で打ち切ってもいいだろう。しかし純の自己判断でコーヒーを注文通りに受け取れた宿泊客はチェックアウトの際、「また来るね」と笑顔で去って行った。つまり、たった5分の融通で彼女は「見込み客」をホテルに与えたことになる。

ビジネスに「正解」はない。財務の数字を読み込んで全体像を把握しつつ、現場の状況を踏まえて、あなたなりの判断をどう下すか。これから会計士や税理士を目指す人は、その難しさを醍醐味にしてほしいし、試験勉強の息抜きで朝ドラを見た時や、マックでハンバーガーを食べる時にも、経営的な視点で物事を観察してもらえればと思う。

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