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東京都・港区 グローバル・ソリューションズ・コンサルティング株式会社
代表取締役社長 公認会計士
福永 隆明氏

法政大学卒業後、 KPMG(センチュリー監査法人(現あずさ監査法人))のファイナンシャルサービスグループに入所。7年間、外資系金融機関の監査業務、M&A等のためのデューデリジェンス業務、(不良)債権売買のアドバイザー業務等に従事。その後、米国・ロスアンジェルスにて、米国生命保険等の金融商品を用いた日米間取引に係る投資スキーム、税金等のコンサルタント務める。

2005年10月、独立開業。グローバル・ソリューションズ・コンサルティング株式会社を設立し、現在に至る。

資格取得から独立に至る経緯

 私は理系で工学部出身の公認会計士です。学生時代は自分に自信満々で、就職ぐらいなんてことないと思っておりましたが、就職活動では志望先である大手の金融機関はすべて落ちてしまい、次第に普通に就職する以外の道を意識するようになりました。進路の一つとして、大学院に進んでファイナンスを研究しようかとも考えましたが、どうせ専門性を高めるなら資格を取得して士業の分野で活躍していく方が、はるかに楽なのではと考え、大学院には進まずに、公認会計士の資格取得を目指すことにしました。

 大学卒業後は1年目の試験での合格を目標に会計士試験の勉強をスタートしました。結果的に合格は2年目となりましたが「1年目の試験で合格」というゴール設定をしていなかったら、もっと長い時間がかかっていたかもしれません。

 会計士試験合格後は、KPMG(センチュリー監査法人(現あずさ監査法人))のファイナンシャルサービスグループに入所しました。当監査法人では、外資系金融機関の監査業務に携わりながら、不良債権売買のアドバイザー業務、M&A等に関わるデューデリジェンス業務やバリュエーション業務を経験しました。また、KPMGのあとには、米国で生命保険等の金融商品を用いた日米間取引に係る投資スキームや、税金等のコンサルタント業務にも携わることが出来ました。

 資格を取得したばかりの頃は独立なんて夢にも考えていませんでした。資格取得時から、大金を動かし海外でも活躍できるインベストメントバンカーになろうと思っておりましたが、32歳のころは少し体に疲れがたまっていたので、そのような夢はあきらめ、気楽に会計事務所でもやろうと思い、8年前に独立して現在に至ります(やってみたら気楽ではありませんでしたが(笑))。

法人の特色、優位性、今後の展望

 私は前職の監査法人にて、外資系企業を中心に業務を行ってきましたので、その経験を活かして事業を展開し、今日に至ります。独立して8年目になりますが、現状は外資系企業がクライアントの8割以上を占めており、業種としては主に不動産を中心とする投資会社や各種金融機関と深いお付き合いさせていただいています。行っている業務としては、会計・税務に関するコンサルティングの他に、M&A、IR、翻訳、資産運用、不動産取引に関するコンサルティングを行っております。インベストメントバンカーにはなれませんでしたが、その周辺業務をサポートするという意味では、昔からの一定の軸はぶれてないかなとも思います。マーケット的には香港などアジアからの投資が増えてきている印象がありますので、今後はその辺りのクライアントも増やしつつ、日系企業のクライアントも増やしながら、クライアントのポートフォリオを強化していこうと戦略を練っております。

 これまでは私自身のネットワークや営業でクライアントを開拓してきましたが、このままでは個人商店の延長ですので、今後は会社名の看板で顧客が拡大出来るようなブランド価値をつけていきたいと考えています。

人財を採用するにあたっての留意点

 採用を行うに当たり当社が大事にしているポイントは、「やる気・元気・学歴」の三点です。「学歴」というと誤解があるかもしれませんが、ある程度の学歴がある方は、受験という競争を勝ち抜くために努力ができた人と考えることもできるので、仕事においても必要な努力ができる人と考えています。ただ、学歴より(または同様に)大事なのは、その方のお人柄、いわゆる「やる気・元気」です。仲間が大変な時も一緒に歯を食いしばって頑張れる「やる気と元気」がある方は、会計業界に限らず活躍できると思います。

 会計の仕事は基本的に積み上げていく仕事なので、スキルの99%が努力から作られるものだと思います。頑張って営業しても売上が上がらない仕事や、才能に依拠するのが殆どの仕事もありますが、会計の仕事は努力すれば知識と経験が確実に積んでいけます。ゴールを設定してそれに向かって努力すれば、たいていは報われるように思えます。そのため、当社の面接時には過去のご経歴よりも、今後のご自身のゴールは何なのか、それに対して努力する覚悟がどの程度あるのか、というところを見ています。最近は明確なゴールが無い方や、積極性を感じられない方が多いように感じられるので、しっかりとしたゴール設定をして、それに向かって積極的に面接に臨んで来られる方をお待ちしております。

 まわりを見ると、若い時は「金はいらないから仕事をさせろ」というぐらい、貪欲に仕事に取り組んでいる方が将来成功されていると思います。採用時にもそういう意気込みがほしいですね。

カイケイ・ファンをご覧の皆様へ一言

 これから会計人を目指す方々に、経験者としてまずお伝えしたいことは、自分のゴールをしっかりと持って欲しいということです。ゴールを決めて、そこに向かう努力をすることが出来れば、会計業界に限らずですが、しっかりと良い経験が積めると思います。  また、士業の仕事はあくまでもサービス業ですので、常にクライアントの立場になって物事を考えられるか否かが大事になってきます。自分の仕事を終わらせるための仕事をするのではなく、相手のゴールをしっかりと掴みとり、そこに向かって仕事をするような会計人になってほしいを思います。クライアントのゴール、そして自分のゴールが何かを考えて努力できる、素敵な会計人を目指して頑張ってください。
(2012年12月5日掲載)

グローバル・ソリューションズ・コンサルティング株式会社

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