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【コラム】 “脱税”という名の魔球

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この原稿がカイケイ・ファンに掲載される頃には、確定申告の時期が近付き、自営業者や経営者、経理担当者は対応に慌ただしくなり始めているだろう。申告期間の2月といえばプロ野球のキャンプインで球春到来ムードでもあるが、昨年末、世間を驚かせるニュースが流れた。プロ野球の元投手でもある大物タレントの個人事務所が2011年までの7年間で約7,500万円の申告漏れを国税当局から指摘されたことが発覚したというのだ。

現役時代は、先発完投や連投が当たり前だった時代に現在のクローザーやセットアッパーの草分けとなり、1球だけで勝利した珍記録を持つなど活躍。引退後にタレントに転身すると、30年近く放送されているクイズ番組で、現役時代のボールさながらの切れ味鋭い回答を見せるなど人気を博した。報道によると、「事務所は既に修正申告をし、追徴課税およそ2,800万円を納税した」(テレビ東京)そうだが、このタレントは20年以上に渡り、国税局の確定申告のキャンペーン活動に出演。この過去が火に油を注ぐ形で社会的な批判を招いた。

球界は過去にも「脱税」騒動に見舞われたことがある。1997年には、6球団の19選手らが架空経費の計上などで所得税の一部を隠していたことが発覚。起訴猶予された選手もいたものの、金額が多く悪質と判断された選手については在宅起訴。脱税の罪に問われて執行猶予付きながら有罪判決を受けた中には、球界を代表するスターも含まれ、衝撃を与えた。

この当時、選手たちに脱税の手口を指南したのは経営コンサルタント。口コミでこのコンサルタントへの依頼が増えた。選手たちは税の知識不足から「節税」という感覚で依頼した側面もあったようだが、国税局の調べで、コンサルタントによる指南の実態は「節税」ではなく「脱税」だったことが発覚。やがて検察の特捜部が捜査に乗り出す事件に発展した。

この事件では、税の知識に詳しいコンサルタントを起点とした脱税だったが、なんと税理士がその専門的知識を悪用して脱税を指南して摘発されるケースもある。最近では、昨年11月に、土地を売った儲け分を偽ったとして、約2億4,900万円の脱税に関与した税理士が検察に逮捕された。

国税局のPR活動を行っていた前述のタレントといい、税の知識を悪用した税理士といい、納税者に対して模範を示すべき立場の人間が間違いを犯せば、付いて回るペナルティもその分大きい。税理士の志望者にとって、こうした残念なニュースは、目指す職業に高い倫理観が求められていることを認識する機会にしていただければと思う。

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