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【コラム】 TPPで会計士、税理士は生き残るのか!?

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安倍首相が遂にTPP参加交渉を表明

「私は約束する。日本の主権は断固として守り、交渉を通じて国益を踏まえた最善の道を実現する」。 安倍首相が3月15日、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)参加交渉への表明をした。記者会見で決意をみなぎらせる首相の表情は、郵政解散を断行した時の小泉元首相を彷彿とさせる。あの時も国論を二分した。解散後の衆院選では自民党は歴史的大勝を収めたが、今後の展開はどうなるだろうか。

「TPPの検討対象とされる場合には、制度の存在意義そのものを損ねる可能性があり、大変危惧している」―。このコメントは一見、TPP反対派である農業系団体や医療系団体が発したように思われるが、日本税理士会連合会のものだ。民主党政権時代、政府が日弁連や各種業界団体など48の組織から、TPPに対する意見を募った際に応じた。

会計士と税理士の「自由化」がもたらすもの

税理士会はTPPについて「日本経済の発展に資するものであるなら異論はない」とするのが基本的な立場だ。しかしTPPは原則、関税や金融サービス、投資や知的財産など国家間の障壁を取っ払っていくシステムだけに、税理士制度が自由化の対象になることについては懸念を持っている。一方、慎重なのは日本公認会計士協会も同様だ。会計士の世界は既に、IFRS(国際財務報告基準、アイファース)導入などでグローバル化に直面している。税理士よりもさらに敏感になっている印象だ。

会計士や税理士の「自由化」は、「相互承認制度」と呼ばれる。TPP加盟国同士が、自国の国家資格保有者が互いに活動することを認め合うわけだ。たとえばアメリカの弁護士が日本で訴訟活動ができるかもしれない。当然、会計士や税理士も同様だ。会計士協会は「我が国の公認会計士にとって海外での活躍の場が拡大するメリットも考えられる」とコメントする一方、日本より資格取得が容易とされる米国会計士が安易に日本市場に参入する可能性について釘をさす。税理士会も「日本国内における税務に関する専門家としての資質の検証が行われないまま税理士登録を行う者の増加に繋がりかねず、その結果、国民・納税者に不測の損害を与える」などと弊害を訴える。

TPPで会計業界が変わる可能性も

さて仮に相互承認が全面ではなくても規制がある程度緩められたら、どうなるのか。日本市場の場合は、言葉の障壁が大きい。来年いなくなるかもしれない外国人の会計士や税理士に仕事を任せたくないという顧客も多いはずだし、日本独特の商習慣もある。税理士の場合は税務当局との交渉力などは日本人でなければできないローカルスキルの強みだ。反面、多国籍企業の業務などグローバル化するビジネスに携わっている会計士あたりは、TPPに前向きという人も多いだろう。

今のところ、日本が交渉に参加前とあって、TPP交渉で相互承認の議論がどこまで進んでいるのか見えてこないところもある。しかし交渉の行方によっては、会計士、税理士を取り巻く環境が大きく変わる可能性もある。TPPを巡る動向には関心を持っておきたいところだ。

(記事提供/株式会社エスタイル)

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