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【コラム】 ネット選挙時代の会計士、税理士

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若い世代からは「今更かよ」と散々突っ込みが入りそうだが、去る4月19日、選挙戦でのインターネット利用を解禁する改正公職選挙法案が参院で可決・成立し、今夏の参院選から日本でも「ネット選挙」が始まることになった。昨年の衆院選の世代別投票率は、20代が37%、30代が50%。これまで低調だった20、30代の投票率アップに効果が期待されているが、「ネット選挙」は投票時にネットが使えるようになるわけではない。

これまで選挙に立候補した政治家などは選挙戦に突入した後に、ホームページやブログの更新、メルマガの発行をすると、法律で決められたハガキやビラ以外の文書を配布したと解釈されるため、禁止されていた。しかし今回の法改正で、そうした時代錯誤な規制の多くが撤廃され、政治家のホームページ更新は可能となる。

さて会計士や税理士がネット選挙に注目すべき点としては、関連市場の動向だ。当然、ネット選挙解禁に合わせ、IT企業などは政党や候補者にすさまじい営業攻勢をかけている。たとえば、ネット選挙では候補者に成りすました偽物のツイッターの出現や、誹謗中傷、デマの流布といったことが課題となっているが、ネット上を巡回して違法な書き込みを見つけ、削除要請するサービスはニーズが増えると予想される。また、政治家が選挙戦中に動画サイトで情報発信することが急増する見通しで、動画サイトの運営会社の株は4月中旬から急騰中だ。そうした企業を顧客で持っている場合、あるいは今後新たに顧問先として開拓することができれば、会計士、税理士としても「成長株」を握ることになる。

一方、ネット選挙は政党や政治家からの発信ばかりが注目されがちだが、選挙に立候補していない有権者同士の発信も様変わりする。これまで有権者も、ブログで「〇〇さんに投票してください」と呼びかけることには制限があったが、前述のような誹謗中傷といった違法な書き込みを除けば自由に選挙運動をすることができる。たとえば、Facebookやツイッター、ブログ等で「〇〇さんに票を入れてください」と友人に語りかけることも可能になる。日本の若者は普段、友人と公の場で政治を語ることに積極的とは言えない面もあるが、選挙運動ほどセンシティブな中身ではなくても、たとえば「憲法改正ってどうよ?」「待機児童対策はどの党の公約がいいか?」といった、政策課題についてはSNS上で議論するようなことも今よりは活発になるだろう。

実際に考えられるのは、Facebookで会計士や税理士の仲間同士のコミュニティページがあって、そこである課題について議論することだろう。例えば、来年4月に予定される消費増税。商品に価格を上乗せする価格転嫁が企業業績や税務に与える影響を語り合ったりする。そして選挙戦に入れば、消費税に対する各党の公約内容を吟味し、あるメンバーが「A党の言うように社会保障に回すために引き揚げが必要だね」と言えば、別の人は「景気動向を無視しての増税はリスクがあるからB党が主張する一時棚上げの方がいい」と反論する。メンバー間が相当親しく、非公開のページならば、地元選挙区で各自の支持する候補者への応援コメントも自由に書き込むということになる。

初めてのネット選挙は、政治家も政党も有権者もマスコミも試行錯誤の連続だろう。しかしツール面の利用にとどまらず、政治家と有権者、あるいは有権者同士の議論が活発になる機会になって欲しい。当然、会計士、税理士業界の皆さんもそういう視点で考えていただきたい。

(記事提供/株式会社エスタイル)

カイケイ・ファン ナビゲーターによるコメント

カイケイ・ファンナビゲーター 高橋 良輔(MS-japanコンサルタン

ト)

カイケイ・ファンナビゲーター
(MS-japanコン サルタント)
高橋 良輔

若者の投票率低下が大きな問題と言わて久しい選挙、遂にネット投票が解禁となったことは、政治的にも経済的にも意味があることなのではないかと思います。
特に20~30代の有権者を中心に、SNSなどのインターネット上のコミュニティにおいて活発な意見交換がなされると考えられますが、一方で公認会計士や税理士に関しては未だ閉鎖的な印象があります。
こういった社会の動きに連動し、活発な意見交換をしながら社会へ情報を発信をしていく会計人が増えたら良いな、と感じるこの頃です。

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