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【コラム】 「愛人」と縁が切れない税理士!?

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税理士として独立して食べていくには、上客をつかまえられるかにかかっているのはその他大勢のビジネスと変わりはない。儲かっている中小企業の社長をクライアントに何人も抱えることができれば、とりあえず事務所経営の目途は立つだろう。

ただ、そうした社長たちの中には個人経営でやりたい放題している人もいたりして、お金の使い方に公私混同が目立つこともある。当然、あなたが顧問税理士だったら、その税務処理も手掛けるわけで、社長さんのプライベートの部分をのぞき見てしまうことになる。会社の経費として高級車を買うあたりなら、まだいいだろう。極めつけは、自分の愛人を社員として雇ったことにして、給与名目で毎月の「お手当て」を支払っているケースだ。

もちろん、お手当てを労働の対価として考えてお金を払うかどうかはクライアントの社長の経営判断なので口は挟めない。ところが、愛人を住まわせるマンションの一室(これも社員の借り上げ社宅の名目として経費を落としていたりする)に、札束を隠したりするようになると雲行きが怪しくなる。国税当局は、税務調査対象にしている経営者の愛人を「特殊関係人」、従業員にしている場合は「特殊関係使用人」などと呼び、その身辺を探る。愛人が脱税の温床になることは、ままあることなのだ。

実は、税理士志望者にとっては資格試験の段階から「愛人」に向き合うことがある。 税理士試験で相続税法を科目選択すると、亡くなった人と愛人との間に出来た子供の相続に関する出題がたまにある。認知の有無によっても結果が異なってくるので、税法の仕組みはテストに使うには打ってつけだ。また、裏を返せば、実務でもそうした複雑な血縁関係を抱えたケースが少なくないのだろう。

さて、税理士本人が愛人を持つ可能性はあるのだろうか。 2年前に話題になった税理士実態調査では、12%の税理士が5千万円以上を稼いでいることが明らかになった。30万円程度のお手当てと、20万円程度のマンションを都心部に賃貸したとして、運営コストは50万円程度になる。1年間で600万円の固定費を抱えるわけだが、1億円プレイヤーならタレントの卵やレースクイーンといった女性たちをそうした形で“囲う”ことは十分可能だ。

ただし、奥さんに発覚して修羅場を迎えた時の「特別損失」は念頭に置いた方がいい。 旦那に非がある場合の離婚となれば慰謝料も発生するし、高収入であるほどその金額はバカにならない。子供もいれば養育費も新たなコストになる。家庭を壊す代償の重さをどう評価するかは、各人の価値観次第だが、精神的な負担は小さくないであろう。

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