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【コラム】 会計人も他人事ではない「LINE」の通販参入

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アマゾンや楽天にとって、新たなる“宿敵”が出現した思いだろう。 さる8月21日、LINEがネット通販市場に参入することが明らかになった。日経新聞が同日朝刊でその話を特報。LINE株式会社による正式発表を行うイベントにぶつける形でのスクープは、おそらく同社幹部が世間の注目を集めるために記者にリークしたと思われる。ネット業界の広報戦術は意外に銀行並みにお堅いところが多く、これまでのLINEなら報道先行を嫌う印象があったが、勝負どころとあって日経一面でのPR効果を勘案したのだろう。同社の気合が漲っていることが伝わるようだ。

日経の朝刊記事や記者会見のネット記事を読みながら、筆者はいよいよLINE事業が本格的に「刈り取り」フェーズに入ったことを痛感した。LINEにしろ、Facebookにしろ、あるいは懐かしきmixiにしろ、SNSはユーザーに基本料金を拡大せず、すそ野を広げることを優先する営業戦略をとるのが一般的だ。事業フェーズが、売上げの柱を広告費に重きを置いている「先行投資」の間は、ユーザー数が日本で数千万、世界で何億人となっても、世の中での存在感がある割に売上げの数字は、重厚長大産業に比べて桁は小さい。

LINEの場合は、流行語大賞の候補に入った1年ほど前は、関係者もメディアに対し、「刈り取りはまだ」と投資を優先させるスタンスを見せていたが、ゲーム事業や「スタンプ」といったコンテンツ販売で着々と収益の柱を育成。売上高も7月単月で31億円にまで伸ばしてきた。そして今回、新たにネット通販や音楽配信といった事業に参入し、スマホの市場の覇権を一気に握ろうとしている。

報道によると、LINEの通販モデルは、アマゾンや楽天市場のように企業出店よりも個人間の取引に重きを置くという。それでも、個人単位での取扱高は額が小さいとはいえ、日本の登録ユーザーが4,700万人もいるのだから、積もっていくと馬鹿にならない。思春期にネットが普及していた世代は「デジタルネイティブ」と言われるが、その中でも高校生は「スマホネイティブ」。彼らの多くは生活の様々な局面でLINEを使いこなしており、市場は有望だ。また、ヤフーオークションを見れば分かるように、個人といえども会社員が本業よりも副業の方で儲けるなど、ちょっとした事業規模で取引をしているユーザーも多い。

中小企業を顧問先に持つ会計士や税理士の中には、アマゾンや楽天市場に出店しているクライアントも多いだろうが、LINE通販の伸び方や顧客の利用動向の変化によっては、そうした事業者が影響を受けるケースも考えられる。また、スマホネイティブの大学生でビジネス感覚に優れた若者が、ぼろ儲けをして個人事業者として会計・税務を依頼してくるようなことも増えるかもしれない。もちろん、逆にリアル店舗を構えている顧問先が、ネット通販市場の更なる発展によって売り上げ不振に陥って経営コンサルをしなければならなくなる局面だって考えられる。

国内ネット通販市場は9兆円とも言われる中、新たに勃発しそうなLINEと既存ネット企業とのバトル。会計士、税理士で特に経営コンサルを行う若手の方は、市場動向に目を向けていた方がいいだろう。

(文/新田哲史=コラムニスト、記事提供/株式会社エスタイル)

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