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【会計士Xの裏帳簿】下半期は自治体の「ふるさと納税」誘致合戦が勃発?

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2014年6月4日掲載

「ふるさと納税」への注目が高まっています。2008年の導入から認知度が次第にアップし、東日本大震災が発生した2011年に利用規模が前年比約10倍。「ふるさと」のみならず、災害被害地、自分が好きな町など、地域を応援するために広く利用されているようです。

そして、最近話題としてよく取り上げられているのが、自治体がふるさと納税を行った人に提供する「御礼」です。牛肉や海山物など地域の特産品、観光施設への優待券など、魅力的なものが次々に現れ、全国の御礼を紹介する専門サイトも登場しています。

寄付によりサラリーマン層も税務署へ

ふるさと納税は、納税という通称が付いていますが、自分の選んだ自治体に税金を納める制度ではなく、実際は拡充された寄付金控除制度です。自治体への寄付金のほとんどが、所得税と住民税額から控除されるため、実質的に自分が選んだ自治体に税額を移転できる仕組みになっています。

ふるさと納税を行う際のひとつの壁は、控除を受けるために税務署で申告しなければならないこと。サラリーマンであっても年末調整で還付を受けることはできず、確定申告を行うことになります。自治体が寄付をより多く集めるためには、普段税務署になじみがなく、制度の利用に踏み出せないサラリーマン層にアピールする必要があります。

獲得競争に国の堪忍袋の緒が切れる!?

ここで注目したいのが、寄付を行う時期です。給与所得者の還付申告は年明け1月から行うことができますので、年末に寄付を行った場合は、ほどなく国税分については還付が受けられます。「行って来い」で寄付金が返り、その上御礼がもらえるとあれば「お得感」は強くなります。

歳入アップを目指す自治体のマーケティングを勝手に考えてみると、サラリーマン層をターゲットにして、下半期に強化的に寄付の募集、制度の説明をするのが有効でしょう。御礼についても、上半期と下半期でラインナップを変えるなどといった戦略が考えられます。

とはいえ、プレゼント攻勢による寄付獲得競争が激化すれば、それにより所得税の税収が地方に移転することになる国も心穏やかではないでしょう。イケイケの「経営」を行う自治体にツッコミが入る可能性は十分あります。

もともと、ふるさと納税の御礼については税法上の疑義があります。寄付は、定義上あくまで無償で行われるものであり「寄附をした人に特別の利益が及ぶと認められるもの」(国税庁)は寄付金ではありません。率直にいって一部の自治体については、すでにギリギリな気もしますが、ブームが加熱するとこの問題が一気に表面化することになるかもしれません。

(記事提供/株式会社エスタイル)

カイケイ・ファン ナビゲーターによるコメント

カイケイ・ファンナビゲーター 小林 典子(MS-japanコンサルタント)

カイケイ・ファンナビゲーター
(MS-japanコンサルタント)
小林 典子

日本で唯一、税金の納税先を自分の意思で決める事の出来る制度として、注目の 「ふるさと納税」。
最近はふるさと納税のポータルサイトが登場する等、この制度自体が一つのビジ ネスを生んでいるようです。
魅力的な制度ではありますが、完全なるブームとならない理由としては、「制度 上の使い難さ」が大きそうですね。
ただ、このように注目される税制があるという事は、国民の税金・税制への意識 を高めるの一つの取り掛かりとしては有益と言えるのではないでしょうか。

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