会計業界の業界動向・トピックス

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海外進出支援マーケットのトレンド≪会計業界版≫

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2014年12月26日掲載

海外進出支援マーケットのトレンド

この数年間、日系企業の海外進出案件は増加傾向にあり、そのサポートを行う会計ファームも増えつつあります。特にリーマンショック以降は日本の中堅・中小企業が海外のマーケットに進出するケースも目立つようになりました。では、その海外進出支援マーケットの動向はどのような現状なのでしょうか?
今回の会計トピックスでは、海外進出支援を行うコンサルティング会社や会計事務所のトレンドについてまとめてみたいと思います。

日本企業の本音“国内でやれることは既にやりきった”

まず、今回の題材でもある日系企業がなぜ海外に目を向けているのかについて考えてみましょう。
ご存知の通り、リーマンショック以降、日本企業も多くの経済的負荷と痛手を負いました。特に円相場が極端な円高状態に陥ったことから、輸出業を中心に利益が圧迫され、抜本的な経営コストの削減を余儀無くされました。大企業においては、大規模な人員削減の断行、物流ルートを見直し、そしてコア・ノンコア分野の選別を行いながら業績の立て直しに取り組みました。また、中小企業においても人員削減や生産コストの圧縮などに取り組み、未曾有の事態を乗り切ろうとしました。しかし、その取り組みにも限界が訪れます。
経営再建における取り組みをし尽くした企業にとっては、更なる改善が難しくなってきたのです。

そして企業は海外を目指した

上記のように国内における改善に行き詰まった企業は次なる戦略を打つようになります。それが海外での事業展開でした。
前項でも触れましたが、リーマンショック後、多くの日本企業は徹底した経営体質の改善に取り組みました。大企業も中小企業も限界まで様々なコスト改善・削減を実施し、大切な社員までもリストラして企業としての存続できる道を模索したのです。
しかし、そういった取り組みにも限界が訪れます。特に日本のお家芸とも言えるモノづくり産業については被害が大きく、「国内で作れば作った分だけ赤字になる」という企業も続出しました。
そこで、上記のような企業としては国内に比べて人件費や物価が安い海外でモノを作り、日本に逆輸入するという戦略を取り始めたのです。また海外の税制が日本国内よりも魅力的であるという側面からも、海外での事業展開を希望する企業は増えて行きました。

会計ファームも国際案件で稼いだ、そのトレンドとは?

日系企業の海外進出ニーズは上記のように次第に存在感を増してきました。そしてそのような動きを会計ファームとしてもビジネスチャンスと捉え、具体的なサービスとして展開し始めます。
例えば、BIG4税理士法人は大手~中堅メーカーまでの移転価格税制コンサルティングを積極的に推進し、新規での海外進出を促す場合には、海外現地法人とのM&Aや合弁会社の設立等で生じるTAXプランニングや税務デューデリジェンスを実施しました。また会計基準の分野ではBIG4監査法人を中心に、海外進出希望のクライアント向けにIFRS導入支援~財務報告に関するアドバイザリーサービスを推進、提携のFAS会社においてはクロスボーダーM&Aの財務デューデリジェンス、企業価値評価、連結会計システムの導入コンサルティングなどを実施しました。
また、中小企業の中でも、販路を海外まで広げたい、海外に工場を作りたい、節税目的で海外に拠点を移したいなどのニーズは一定数あり、中堅前後の税理士法人や海外進出支援に特化した会計事務所も案件の獲得・実行支援を意欲的に行ったのです。そのような流れの中で、日本の会計事務所自体も現地法人の設立に踏み切るところが出てきました。
会計業界の国際化が本格的に始まったと言えるのではないでしょうか。

変化の激しい海外市場に会計ファームは追いついていけるのか

リーマンショック後に為替が極端な円高に働き、製造業を中心とする輸出企業が海外の安い資材や労働力を求めていったのが、「景気低迷×円高為替」のトレンドです。ただし、2014年には為替も大きく円安に振れてしまい、今後は新しいトレンドに沿った海外事業戦略を打ち出していくことが日本企業にも求められるでしょう。
“海外で安く作り、日本で売って利益を得る”というシンプルな戦略だけでは昨今の為替大変動には耐えきれなくなるはずですし、今後は企業ごとにどの国で「生産」をしてどの国で「販売」するのかという戦略の使い分けをしなくてはならない場面も生じると思います。そういった意味では製造業を中心に生産コストを軽減させたい企業であれば、タイ、ベトナム、インドネシア、ミャンマーなどの新興国は魅力的でしょう。
一方、販売を中心に考えた際にはマーケット規模の大きい中国は今後も無視できないのではないかと思います。また上記に挙げたような東南アジア新興国に関しては、今後人口ボーナスを迎える予定の国も複数あり、インフラ系ビジネス~日用品販売まで海外マーケットが秘めるポテンシャルは膨大です。また、新興国では富裕層も凄まじいスピードで増加中ですので、資産家向けの市場にも注目が集まるのではないかと考えられます。

「2020年までには中堅・中小企業からの輸出額を2010年比で2倍にする」という目標を政府としても掲げていますので、海外進出に係る依頼件数は今後も増加すると見られています。この波をどのように乗りこなすか、会計ファームとしても個々の実力が問われることになるでしょう。

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(文/シニアコンサルタント 高橋良輔)

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