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監査法人業界の概要と採用市場について

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2015年10月30日掲載

監査法人業界の概要と採用市場について

近年、活発な採用活動を行っている監査法人業界ですが、初めて監査法人へ就職(転職)をされる方にとっては基礎的な情報(業界概要や就職市場、具体的な業務等)をどのように習得するべきか悩むのではないでしょうか。そこで、今回の会計トピックスでは、注目が集まる監査法人の業界概要やその採用市場について解説をさせて頂きたいと思います。

監査法人の業界は三層構造になっている

監査法人の業界は、BIG4監査法人と呼ばれている大手監査法人と準大手・中堅規模の監査法人、そして小規模監査法人という三層構造になっています。また、それぞれの規模としては、BIG4監査法人で5000~6000名程(但しPwCあらた監査法人は2200名強)、準大手・中堅監査法人で100~400名程、小規模監査法人で50名前後という規模感になっています。
 監査法人業界の概要と採用市場について

因みに、BIG4監査法人は上場大手企業や外資系企業、大手金融機関などを主要な監査先としており、準大手・中堅監査法人は国内・外資・金融共に中堅規模のクライアントを主要な監査先としている傾向があります。また、小規模監査法人は上場企業の会計監査も行っていますが、それ以上に非上場企業や各種組合等の任意監査などを多く対応している傾向があります。但し、小規模監査法人の場合、クライアントの規模や種類は監査法人によって大きく異なるため、実態を知るためには個々の法人のクライアント内訳なども良く見る必要がありそうです。

好景気下での監査法人の採用トレンドについて

監査法人業界の概要と採用市場について 

監査法人の採用トレンドは、景気の状態によって大きく変動をします。リーマンショック前のIPOバブル時代には、多くのベンチャー企業が新規上場を果たし、景況感としても非常に良い状態でした。また、日本版内部統制(J-sox)の導入や四半期決算の導入が会計業界でのメイントピックスとなっており、監査法人としても上記のようなニーズを切り口に新規の案件獲得が大いに進んだと言われています。従って、監査法人業界では積極的な人材採用が行われました。

一方で、リーマンショック後の景気は非常に厳しいものでした。以前活発だったIPO市場は急激に縮小し、加えて東日本大震災の影響を受けて多くの外資系企業が日本から撤退をしました。また、大手企業の投資活動(M&A、グループ再編、海外の事業展開)も低調となり、監査法人業界としては大きく収益を落とす結果となったのです。そこで行われたのが、公認会計士のリストラと新規採用活動の縮小です。
※2010~2012年度の公認会計士試験合格者の中には、上記のような業界背景もあり監査法人へ就職することすら出来なかった方も多かったようです。

因みに現在のような好景気下では、当然のことながら人材採用は活発化します。特に2013年以降、徐々にIPO市場に活気が戻ってきたことや、上場企業の投資活動にも動きが出てきていること、そしてIFRSの適応やリスク管理体制の強化に向けて企業が意欲的に動き出している状況を受けて、監査法人側も案件獲得が進んでおり収益も大幅に回復をしています。このような恵まれた景気下で監査法人は急激な市場開拓を進めていますが、案件の獲得が好調であればあるほど、監査法人としては深刻な人材不足に陥るため、現在のような採用バブル現象が起きているのです。

監査法人業界でのキャリア構築の際に心掛けるべきこと

上記の通り、監査法人の採用市場はこの数年で完全に回復し、更に多くの人材を獲得しようと各監査法人がしのぎを削っています。このような売り手側に有利な採用市場では、総じて募集基準の緩和が行われますので、年齢や経験、語学力、ブランク期間の有無なども一定の採用基準をクリアしていればそれ程問題にならないケースが増えていくでしょう。
しかし、入社しやすいからといって安易に監査法人を選ぶのは危険だとも言えます。
何故ならば、現在の監査法人は会計監査以外に各種アドバイザリー業務も強化をしており、その対応範囲も非常に広いため、どのような部署やチームに配属をされるかで構築されるキャリアも大きく変わるからです。
また、冒頭でも触れたように監査法人は規模によって主要クライアントのタイプも異なります。また監査法人のタイプによって仕事の進め方や日々の働き方も大きく変わりますので、監査法人業界を目指す方は慎重に業界研究をして頂く必要があると思われます。

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(文/シニアコンサルタント 高橋良輔)

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