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【コラム】悪質な場合は懲役刑も! 消費税不正還付申告の事例

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【コラム】悪質な場合は懲役刑も! 消費税不正還付申告の事例

国税庁は11月、「平成26事務年度 法人税等の調査事績の概要」を発表しました。法人税の申告漏れ所得金額は8,232億円(前年比109.6%)、追徴税額は1,707億円(前年比107.3%)でした。法人消費税については、追徴税額が452億円(前年比119.6%)と、いずれも前年度を上回っています。

なかでも消費税の還付申告法人に対する調査において、調査による追徴税額77億円(前年比106.8%)のうち不正計算によるものが11億円(前年比156.4%)もありました。

預り金の性質があることから、虚偽の申告をして不正に還付を受けるケースも増えているため、国税庁は一層の適正なる税務執行を強化しています。今回は、消費税不正還付申告のケースについて紹介します。

架空仕入控除・免税売上による還付

東京地検特捜部は2014年7月9日、東京の輸出販売会社社長とその元役員ら3人を、消費税法違反容疑などで逮捕しました。

この輸出販売会社は、中国から仕入れた偽のSDカードを国内業者から高値で仕入れたとの虚偽の書類を作成、そして実際には輸出していない商品を中国へ輸出したと虚偽の計上をしました。

2011年6月から2012年6月までの間に、計約12億円相当分を仕入れたと申告し、計6,100万円の消費税の不正還付を受けた疑いが持たれています。

この会社は、もともとは乳児用の粉ミルクなどを中国へ輸出する事業を営んでいましたが、東日本大震災による原発事故の影響で粉ミルクの売上が大きく落ち込んだため、不正に受けた消費税還付金を会社の運転資金に充当していたとのことです。

悪質だと懲役刑になる場合も

東京地方裁判所は2015年3月16日、元不動産業者の被告人A(個人)に消費税法違反で懲役1年6月(執行猶予3年)の判決を言い渡しました。

Aは、大手保険代理店の元社長B(有罪確定)のマンション購入時に、Bの会社に自動車販売などの架空売上の計上を指南し、2010年6月に1,500万円もの消費税の不正還付を受けさせていたといいます。

Aは、「適切な節税行為」として無罪を主張しましたが、自動車販売の契約の事実はなく、東京地裁は「不正に受けた還付額は高額であり、被告人は犯行で重要かつ不可欠な役割を果たした」と断罪しました。

消費税の不正還付請求は、意図的に虚偽の計上をするなどの不正を行い、納めていない税金に対し還付請求するため、悪質な場合は、このような懲役刑も科されることがあります。

我が国の税収の約3割を占める消費税。そして2017年4月から、現行の8%から10%にアップすることが既定路線となっています。

一般庶民は財布の紐を一層締めていかなければならないのに、このような不正な還付申告を横行させることはできません。

国税庁任せではなく、間接的に消費税を納める私たちも、このような不正行為を起こさせないよう、今後一層目を光らせる必要があります。

 

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