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マイナポータルとe-Taxがリンク!概要と税務への影響は【コラム】

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マイナポータルとe-Taxがついにリンク!概要と税務への影響は【コラム】

平成27(2015)年10月からマイナンバーの通知、平成28(2016)年1月からマイナンバー制度が開始されていますが、政府が中心となり運営する「マイナポータル」とe-Tax(国税電子申告・納税システム)がつながる(リンクする)ことになります。

マイナンバーカードを使ってマイナポータルにログインすることで、e-Taxにもログインでき、メッセージボックスの情報を確認できるほか、納税証明書、源泉所得税、法定調書など、税に関する手続きが利用できるようになります。今後e-Taxとリンクすることで、税務へどのような影響があるのでしょうか。

マイナポータルとは

マイナポータルとは、政府が中心となり運営する、今年秋に開始予定のオンラインサービスです。当初は今年1月に本格稼働予定でしたが、1月は部分的な稼働にとどまり、2度の延期が発表されています。7月から、行政機関の間のみでマイナンバー制度を使った情報連携する仕組みを開始しますが、当面は書類による提出を継続します。

今後順次開始となるサービスは、行政機関や民間企業等からのお知らせサービス、税金や社会保険料の納付が可能な公金決済サービス、自分のマイナンバーについての自己情報表示サービス、行政サービス検索・電子申請機能、情報提供等記録表示機能などが予定されています。例えば、「子育てワンストップサービス」については、フリーワードや属性情報(住所、家族構成、年齢等)を入力すると、自身にあったサービスの検索ができ、またわざわざ役所に出向くことなく、電子署名を付けてオンラインによる申請が可能となります。また、利用環境改善のひとつとして、スマートフォンなど、パソコン以外からのアクセスも可能になるよう計画しています。

使用方法と税務への影響は

マイナポータルの利用方法は、
1. 「マイナンバーカード」の交付を受け
(マイナンバーカードが無いとマイナポータルは利用不可)
2. ICカードリーダでマイナンバーカードのデータを読み込む
(個人で購入するか、スマートフォンのリーダライタモードを使い、ICカードリーダライタの代わりにパソコンに接続して公的個人認証サービスを利用することも可能)
3. マイナポータルのログイン手順サイトにある「利用開始」ボタンをクリック後、ログインして必要な操作をし、手続きや情報収集を行う

となっています。マイナポータルを通してのe-Taxの利用に当たっては、初期設定としてe-Tax用の利用者識別番号と暗証番号を入力する必要があります。

国税庁が2016年8月に発表した「平成27年度におけるe-Taxの利用状況等について」では、e-Taxの利用割合は所得税に関しては52%、逆を言えばまだ半数近くが紙ベースで確定申告を行っています。
 
また、所得税申告作成についてはマイナポータル連携の対象外で、従来どおり申告書に直接手書きするか、国税庁ホームページの「確定申告書等作成コーナー」を利用することになります。そして、同コーナーで作成した申告書をe-Taxで提出時にマイナポータルを経由した場合でも、従来どおりe-Tax用の利用者識別番号と暗証番号を入力する必要があることから、マイナポータルの影響は限定的と考えられています。
 
とは言え、2度にもわたる導入延期は本当に大丈夫なのか?と不安にさせられます。利便性がもっと良くなることも期待しつつ、今後の対応を見守りたいところです。

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