企業内での会計業務は一般的に経理部で行われています。大企業であれば経理部が細分化されていますし、小さな企業では経理・人事・法務等の管理業務が同部門にて一括で行われているケースも少なくありません。いずれにせよ、事業会社での経理業務は会計事務所やコンサルティング会社での対クライアントのサービス業とは異なり、「自社の為」に業務が行われるという点が特徴となっています。つまり、自社の事業内容に伴い発生する金銭の動きを、正確に、より早く、より適切に記録・管理し、会社がよりスムーズに運営され、更に発展していくことを大きな目標にした業務であると理解すれば良いと思います。但し、前述の通り会社のステージによって一言に経理と言ってもその業務内容は様々です。
もともと少ない人数で事業を行っている為、経理の専任者が置かれることはあまり多くありません。多くの場合が、経理と合わせて人事労務や総務業務等、その他の管理業務との兼務になる傾向にあります。また、経理実務に関しても、顧問会計事務所がかなり多くの部分を代行していることが多く、月次決算程度までの業務が行える方で十分というケースも少なくありません。また、財務業務に関しては社長自らが行う場合が多くなります。
中小・零細企業と比べると、会社も成熟しており、管理部門と採算部門が独立されているケースが多くなっています。管理部門も経理部、人事部、法務部、経営企画室等に細分化されていることも多く、経理についても複数名で行われるケースが多くなります。その場合、日次業務から月次業務決算位までをスタッフが行い、課長や部長クラスがその数字を取りまとめて年次決算を行うスタイルが一般的です。税務申告書の作成に関しては顧問会計事務所に依頼をしている場合が多いでしょう。また、このステージの会社では経理部の管理職クラスが財務業務を行う場合も多くなります。
このステージの会社では、経理部門だけでの数十名の部隊となるケースも珍しくありません。経理部門はかなり詳細な部門に分けられ、業務が進められます。例えばデータ入力担当、売掛金・買掛金管理担当、決算部隊、有価証券報告書等の開示書類作成部隊、子会社管理や連結決算部門、場合によっては税務部門、メーカーでは原価計算部門等がある場合もあります。更に、管理会計、財務、経営企画等が独立して業務を行い、有機的に協業を行う形で会社を支えています。良い見方をすれば経理職として入門編業務から少しずつレベルアップしていくというキャリアプランを得ることが出来ますが、悪い見方をすると経理業務の全容を把握する為には長期間を要するとも考えることが出来ます。また、経理部長等の立場になると取りまとめの業務が増え、実質的な経理実務が行えなくなるケースも多くなります。しかし、大会社の懐を支えるという大仕事には、責任に伴う十分な遣り甲斐があると言えるでしょう。
外資系企業の最大の特徴は日本以外に本社機能があり、その本社に対して業務のレポーティングを行う点が特徴となります。また、日系企業同様、会社の規模によって担当業務も大きく異なります。外資系中小企業では、ほとんどの場合で経理専任者はおらず、オフィスマネージャーが経理・財務・人事・総務・法務等の業務を兼務する傾向にあります。一方、大手外資系企業では、日系企業と比較しても更に細かい業務細分化が行われる傾向にあります。また、日系企業と比較すると、財務会計と管理会計が明確に分かれる傾向も強くなります。会計基準に関しても、日本基準で組まれた決算を本国へレポーティングする為に、本国に沿った会計基準に組み替えたり、英文レポートを作ったり、高度な語学力と国際的な会計知識が要求される業務となります。
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